家の性能とは? 未来の家を、今つくるという姿勢。

私たちが、これまでお客様に繰り返しお伝えしてきたこと。それは「家は、性能で選んでいただきたい」そして「性能の差が、その先何十年も続く暮らしの快適さを左右する」ということです。

ただ、いくら「性能」をご説明しようとしても、展示場に見に来られるお客様にはなかなか伝わりにくいと感じています。どうしたら実感を持っていただけるだろう。そう考えていたところ、お客様からヒントとなるお話を伺うことができました。

「年末年始に実家に帰省した時、家の寒さが身に染みたんです。靴を脱いで玄関に上がると、床が冷たいことにビックリ。足裏から頭のてっぺんまで一気に冷えて震え上がり、来客用のスリッパをすぐに履きましたよ」とのこと。その後、窓辺に目をやると、窓台が傷んで色が変わっていることに気がついたといいます。「窓の結露が原因ですよね。そういえば毎年寒くなると、アルミサッシに付く結露の水が窓台に落ちて、びっしょり濡れていました」。そしてその晩は客間に布団を敷いて泊まられたそうですが、「部屋はしんしんと底冷えして。しかたがないので、ファンヒーターをつけっぱなしにしました。乾燥するのは我慢して。これって、断熱性とか家の性能の差ですよね」と苦笑いされていました。

ご実家では2年ほど前に大掛かりなリフォームをされ、浴室やキッチンを一新されたそうです。でも、家の中身まで替える工事はされていなかったのでしょう。果たしてご両親は家を建てるとき、家の性能の差が30年後、40年後にそこまで出ると予想できたでしょうか。想像するのは難しかったに違いありません。

30年から40年前は、現在ほど省エネルギーや耐震性についての基準が厳しくありませんでした。しかし大きな地震や災害が次々と起こり、建物の強度やエネルギーへの関心が高まるなど、家を取り巻く世の中の事情は様変わりしています。基礎の仕様や構造材同士をつなぐ接合部などは建築基準法で強化されましたし、省エネルギー基準の改正が行われ、長期優良住宅や住宅性能表示の制度ができたのも、この10年から20年のこと。建物に対する性能の基準は、時代とともに引き上げられてきた経緯があります。そのため、建てたときは当時のあらゆる基準を満たしたつくりであったとしても、現在から見ると不十分ということが起こってしまうのです。

最高の住宅であり続ける“未来の住宅”を、今つくりたい 最高の住宅であり続ける“未来の住宅”を、今つくりたい

一条の家は、玄関を入るとじんわりと暖かさが伝わってくると思います。おおらかな間取りで吹き抜けがあっても、不快な冷気を感じられることはないでしょう。どこにいても、肌合いの良い空気感が得られるはずです。手や足の触感を通して、また音の響き具合から、頑丈で安心できるつくりであることも感じていただけるでしょう。現在の家に求められている基準はどこも一緒のはずなのに、どうして受け取る感覚が異なってくるのでしょうか。

開発責任者に聞くと「私たちが目指しているのは、現在必要とされる基準をはるかに超えたところ。家を一代だけでなく次の世代、そのまた次の世代へと残し、長きにわたって豊かな生活を送ることができるようにしたい」と語ります。一般的に住宅は、完成して入居される初日が最も感動が大きいと言われます。使い続けるうちに感動が薄れ、また新しいものが良く見えてきてしまうのは、住宅に限ったことではありません。しかし、住宅は簡単に買い替えることはできないもの。3世代が同じ家に住み続けるとするなら、“70年後に当たり前となっている性能”を満たす住宅を、“今”つくっておかなくてはなりません。たとえ現在求められている最低限の基準を満たしていても、将来の家の居心地や性能を約束するわけでないことは、30年前の家と現在の家の違いを体感すれば明らかです。

一条工務店は1978年の創業時から一貫して遠い先を見越し、国が定める基準にとらわれることなく、自主基準で高い基本性能を確保してきました。そうした積み重ねの成果が「性能の差=暮らしの差」として、目には見えないところに現れているのです。「地震などの自然災害に対して安心であることはもちろん、冬には暖かさを実感し、花粉の季節にも家の中なら快適で、夏の蒸し暑さとは無縁で過ごせる。そのように住めば住むほど、感動がより増していくような性能を、はじめから持たせることはできないかと一所懸命に考えてきた。最高の住宅であり続ける“未来の住宅”を、今つくりたい」という開発責任者の言葉は、私たち一条共通の想いとして変わることはありません。

これからこのコーナーでは、強さや省エネルギーなど家の本質に関わるトピックスをとりあげていきます。

省エネルギー
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